ごあいさつ
手をつなごう!みんなで紡ぐ新しい時代
New Normal, New Era, New Well-being
日本褥瘡学会・在宅ケア推進協会(在宅協)の2022年度全国会長を拝命いたしました、桐生厚生総合病院皮膚科の岡田克之です。今年度もコロナ禍による不安定な社会情勢が想定され、在宅医療の現場でもこれまでにない難しさを抱えていくことになります。課題を解決するのは多職種協働によるチーム医療です。新しい生活様式(New Normal)へと変わりゆく中、医療、看護、介護、福祉などの多職種、そして在宅で過ごす皆さま、取り巻くご家族を含めた「みんな」が手をつなぎ、美しくて実用的な織物のように、新しい時代(New Era)を紡いでいきましょう。それが新たなるWell-beingにつながるのですから。在宅協は、褥瘡をはじめ在宅におけるさまざまな創傷に取り組んでいます。マンパワーや社会資源の不足しがちでも役立つ実践的な創傷の専門知識、人にやさしいケア技術の普及により、在宅医療の向上に寄与することをめざしています。リアルでもオンラインでも、時代の変化に応じてさまざまな形式の啓発活動を模索していきたいと思います。7月の総会・学術集会、そして全国7地区で「床ずれセミナー」を開催しており、多くの方々に在宅協に注目していただければ幸いです。生き残るのは変われるもの、ダーウィンの言葉と言われております。しかし今こそ、新しく変わってゆきつつも、温故知新の精神を忘れてはなりません。変わらぬ基本的な知識と技術を創傷に向き合う在宅医療の現場へ確実に伝えたい、そう願って在宅協は活動を続けてまいります。
今回の学術集会では、初めてのハイブリッド形式にチャレンジいたします。密を避ける意味で、人がひと所に集まるような企画は立てられず、ライブ配信にあたりステージ上で完結させる必要もあり、講演を中心としたプログラムを組みました。褥瘡対策の域を超えた多くの興味深いテーマを準備しておりますし、他学会との共催シンポジウム、委員会企画、共同研究の報告などもございます。皆さま、前橋にお集まりいただき、face-to-faceで交流を深めましょう。それがかなわなくともハイブリッドの利点を生かして、全国どこからでもオンラインでぜひご参加ください。
日本褥瘡学会・在宅ケア推進協会
2022年度全国会長
岡田 克之