ごあいさつ
全国会長を拝命しました湘南医療大学保健医療学部看護学科の田中秀子です。過去3年間は新型コロナウイルスによるパンデミックから不安定な社会生活を送る日々が続き、在宅医療の現場でも想定しない出来事が次々と起きる中で本当に現場の方々はご苦労されておられることと拝察いたします。
さて、日本褥瘡学会・在宅推進協会(在宅協)は褥瘡をはじめとして様々な創傷管理に取り組んでおります。理事会においては、目標を定め、必要とする委員会を立ち上げ活動を続けております。現在、4つの委員会が実働しており、「在宅高齢者のための栄養支援委員会」「リフトのある生活委員会」「在宅下肢創傷対策委員会」「床ずれ予防プログラム委員会」です。まず現場の実態を調査し、在宅に特有な病状に対して対応できるケア方法の検討、診療報酬獲得に向けてのエビデンスの蓄積など精力的な活動をしております。そしてそれらの活動の発信をする機会として毎年総会・学術集会を開催いたしております。2024年は横浜の桜木町にあります「はまぎんホール」で7月6日、7日に開催いたします。在宅協が活動を始めて早17年、学術集会は記念すべき10年を迎え、今回の学術集会をお引き受けいたしました。微力ながら地道に進めてまいりたいと思います。
在宅協の今回のテーマは「Z世代に期待する次代の在宅褥瘡ケア」と題し、Z世代といわれるデジタルネイティブの人たちが今後支えなければならない少子高齢化にどう対応していけるか、また、コロナ禍で注目されてきたWebによる診療や看護、介護が在宅でどれだけ浸透していけるかなど実態を報告いただいて、次代の在宅医療が担う課題を会員相互で検討できればと思います。
特別講演では秋草学園の理事長であります北野大先生にご講演をお願いいたしました。過去に同僚でしたので、すぐにご快諾いただき、先生の専門である化学の話を交えZ世代の人たちへのエールを送っていただければと思っております。
また7日の午後からは3時間の日本褥瘡学会神奈川県在宅褥瘡セミナーを同時開催いたします。横浜市立大学の形成外科の林 礼人先生が代表世話人をお務めになります。在宅協学術集会と神奈川在宅褥瘡セミナーの両方で学びを深めていただければと思います。
末尾ではございますが、本学会の趣旨をご理解いただき、多くの方のご参加をお待ちしております。
2024年度全国会長
大会長 田中秀子