
学術集会会長挨拶
国際リンパ浮腫フレームワークジャパン研究協議会第11回学術集会大会長を拝命いたしました東京医療保健大学立川看護学部の内藤亜由美と申します。この様な機会を賜りました、本会理事長の真田弘美先生をはじめ理事会の先生方にこの場をお借りして御礼を申し上げます。
第11回学術集会は「地域包括ケア時代のニューノーマル~転換期を迎える浮腫診療そしてケア~」というテーマで、2022年11月5日に完全WEBで開催する運びとなりました。当初、2020年に本学術集会を神奈川県藤沢市で開催する予定で準備を進めておりましたが、ご承知の通り、新型コロナウイルス感染症の脅威により、やむを得ず開催を延期させていただきました。この間、学術集会もWEB開催やハイブリッド開催の方法がニューノーマルとなり、ライフスタイルに合わせた参加が可能となりました。会場で皆様に対面で再会していただきたいという思いもございましたが、今回は、参加者の安全を第一に考えることといたしました。
リンパ浮腫を治療・ケアするためには、それ以外の浮腫との鑑別やアセスメント、そして役割分担が必要と考えます。どのような浮腫であればプライマリーケアの現場が治療・ケアを担い、どのような浮腫であれば専門家に相談すべきなのか、専門家に相談する場合も関連するどの診療科に相談すればよいのか、日常的な悩ましさがあります。そのような身近で今さら聞けない悩みについて皆で考える機会をつくりたいと考えました。そしてこのような討議が、浮腫診療の地域連携パス、あるいは浮腫の医療連携フローのような形に発展できないものかと考えます。
皆で考えるための基礎知識を得るために、横浜南共済病院心臓血管外科の孟真先生に基調講演をお願いたしました。その後、教育講演で各論を学び、多職種によるパネルディスカッションへとつながるプログラムとなっております。
また、神奈川県医療危機対策統括官の阿南英明先生に新型コロナウイルス感染パンデミックで見えた地域包括ケアシステムの課題について特別講演をお願いいたしました。この特別講演は、また新たな視点から地域医療について考える機会となるでしょう。
そして、今回、元日本ラグビー日本代表キャプテンの廣瀬俊朗氏より本学術集会参加者の皆様へ応援メッセージをいただけることとなりました。ラグビーの精神はチーム医療と共通する部分があり、私自身廣瀬さんからのメッセージを大変楽しみにしております。その他、共催セミナーや一般演題のセッションがございます。初学者の方も十分楽しみながら学べる内容になっております。
今回の学術集会のポスターは私が長年勤務しております藤沢市の江の島をイメージしました。老いても砂浜をお散歩できるように高齢者の脚を守りたいという願いを込めました。どうかこの学術集会での学びが、皆様の研究や実践へとつながり多くの皆様の脚と歩行を守る一助となりますことを祈りながら皆様のご参加をお待ち申し上げます。

国際リンパ浮腫フレームワーク・ジャパン研究協議会
第11回学術集会
大会長長
内藤 亜由美
東京医療保健大学立川看護学部